キャッシングのデメリットとは? 借金問題の解決方法を弁護士が解説!
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高崎市内はもちろんテレビなどを通じて、さまざまな金融広告が目に入ります。中でもキャッシングというサービスは、簡単な手続きですぐにお金を借りられるとうたわれていることから、利用を検討している方もいらっしゃるかもしれません。
本コラムでは、キャッシングの仕組みやデメリット、借金を効率的に返す方法などを弁護士が紹介していきます。
1、キャッシングとは
キャッシングとは、コンビニや銀行のATMなどを通じてお金を借りられるサービスのことです。電話やWeb、アプリなどさまざまな方法で申し込み、利用することができます。
キャッシングを利用するには、以下の方法があります。
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(1)カードローン
カード会社や、貸金業者(いわゆる消費者金融など)、銀行などの金融機関が提供する個人向け融資サービスのことです。利用限度額がクレジットカードに比べると大きく、金利が安いという特徴があります。
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(2)クレジットカードの付帯機能
クレジットカードに付帯する、お金を借りられるサービスです。
金利はカードローンに比べると高く、借りられる額も低く設定されていることが多いです。
また、カードの利用限度枠に影響しますので、キャッシングでお金を借り過ぎるとその分はカードが使えなくなる可能性もあります。したがって、結果的に利用できる額は小さくなります。 -
(3)キャッシングの特徴
申込時に限度額が設定され、その範囲であれば何度でも借りられます。担保や保証人の必要がなく、早ければ即日に借り入れができます。
また、住宅ローンなどのように利用目的に制限がない点もメリットに感じる方が多いかもしれません。さらに、いつでも返済することができます。
2、キャッシングのデメリットとは?
前述したように、キャッシングは手軽にお金を引き出すことができるため、銀行口座からお金を引き出す感覚で使ってしまう方もいるようです。しかし、キャッシングには以下のようなデメリットもあることを知っておきましょう。
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(1)金利が高い
銀行などで目的を制限し、まとまった額を借りる住宅ローンなどより、金利は高くなります。つまり、返済額が借りた金額よりもかなり大きくなります。特に、毎月定額を返せばいいというメリットを前面に打ち出しているリボ払いなどを利用しているときは、リボ払い手数料も上乗せされるため、より注意が必要です。
長期間、まとまった額を借りるのであれば、銀行などに相談して金利を低く抑えられるように返済計画を立てて借りるようにしましょう。 -
(2)返済額が増える
金利が高いため、金融会社に返済する支払いの総額が増えます。また、長期間返済すると利息がふくらみ、元金が減らずに利息だけを返すことになりかねません。毎月返済しているのに元金が一向に減っていないという事態に陥ってしまう方が少なくないのです。
順調に返済できるようにしっかりと返済計画を立て、可能ならば繰り上げ返済をして早めに完済できるようにしましょう。 -
(3)他のローンの審査に影響が出る
カードローンの利用がすぐに他のローンの審査に影響を及ぼすことはありませんが、返済能力の審査に影響を及ぼすことは考えられます。
住宅ローンなどを検討している方は、なるべくキャッシングは使わないようにしましょう。 -
(4)借り過ぎてしまう
期限内に返済をしていれば、限度額までなら何度でも借り入れができるのがキャッシングの特徴です。このため、必要以上にお金を借りて使ってしまう傾向があるようです。
キャッシングはあくまでも借金ですので、当然利息が付きます。なるべく早期に完済してしまい、必要以上に借り入れることがないよう気を付けましょう。
3、借金問題を解決するには債務整理を!
返済できるものと思い気軽にキャッシングを利用したが、病気やけがなどで失職して借金が返せなくなるようなケースも考えられます。
そのような場合は、あわてて他の金融機関にお金を借りて返済を試みるよりも、以下の方法で無理なく借金を返す方法を考えてみることをおすすめします。
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(1)任意整理
債権者と個別に交渉をして、利息を計算し直して将来の利息を免除してもらったり、返済の回数を増やしてもらったりすることで、借金の返済額を減らしてもらう方法です。
私的に交渉を行うため、周囲の人間に借金の事実を知られずに借金問題を解決できるというメリットがあります。しかし、あくまでも金融業者との間で行われる任意の話し合いです。したがって、借金をした当人が相談してもうまく話がまとまることは少ないのが実情ともいえます。
弁護士などの専門家に相談して金融業者と交渉してもらうとスムーズに話し合いができる可能性が高くなる傾向があります。任意整理を考える場合はまず弁護士に相談してみましょう。
なお、任意整理は返済を無理なく行うことが目的の私的交渉のため、大幅な借金減額は難しいと考えておいてください。 -
(2)個人再生
借金を任意整理よりもさらに減額させる必要がある場合、個人再生という手続きを行うことをおすすめします。
個人再生は裁判所に申し立て、おおよそ5分の1に減額された借金を、原則3年間で返済することになります。住宅ローン特例という制度があり、借金が5000万円以下で、自己破産をしたくない場合や、住んでいる家を手放したくない場合に有効な手続きです。
個人再生は任意整理よりも大幅に借金を減額できますが、公的な手続きのために官報に名前が掲載され、新たな借り入れができなくなるなどのデメリットがあります。 -
(3)自己破産
自己破産は、裁判所に破産を申し立て、それが認められれば、借金が帳消しになる手続きです。
最低限の財産を残した他は、すべて精算して返済に充てることになりますが、返しきれない残りの借金は帳消しになります。したがって、借金が収入を越えている場合におすすめする方法です。
自己破産というと、「人生が終わった」かのような恐ろしいイメージをもっている方もいるかもしれません。たしかに、一定の期間は就業できないに職種があったり、官報に名前を掲載されたりといったデメリットがあります。また、信用情報機関の情報にも記載されるため、新たなローンを組んだり、新しいクレジットカードを作成したりすることもできなくなります。
しかし、到底返せない借金問題で苦しみ続けるよりは、多少の制約はあっても借金を整理して、新しい人生を再スタートするほうがよい選択となるケースは少なくありません。
4、借金問題は弁護士に相談を!
前述したように、キャッシングを利用するには注意すべき部分がいくつかあります。借金の返済が長期間にわたり、困っている場合は迷わず弁護士に相談してみましょう。弁護士に相談すれば、以下のようなメリットが得られます。
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(1)最善の方法を選んでもらえる
キャッシングは気軽に利用でき、返済額も調整できるために借金問題であることに気が付きにくい側面があります。また、そうなった場合にどのように対処すればいいのか、お金の問題であるだけに誰かに相談をしにくいものです。
弁護士ならば、借金額や返済状況に応じて、もっともよい手段を考えることができます。ひとりで悩まず、まずは弁護士に相談してみましょう。 -
(2)手続きを任せられる
法的な知識がないまま、金融業者と借金の返済について交渉をすることは難しいものです。弁護士ならば専門知識もありますし、交渉に必要な書類や手続きも心得ています。安心して任せることができます。
精神的な負担も減りますし、弁護士に手続きを任せている間は、一時的に督促が止まるため、借金の解消に向けて集中して働くことができますので、心身ともにメリットが大きいといえるでしょう。 -
(3)手続きがスムーズに進む
任意整理などは債務者が個別に交渉を申し込んでも、金融業者はあくまでも任意で相談に応じる可能性があるというだけで、必ずしも問題解決に結びつくわけではありません。
しかし、弁護士が代理人になることによって、金融業者が交渉に応じて返済計画がまとまる可能性があります。その他の手続きも弁護士がいれば、書類作成などもスムーズに進むことが期待できます。
5、まとめ
キャッシングがどのようなサービスか、利用方法やデメリットの注意点とともに、借金問題解決の手段についても紹介しました。
キャッシングはお金を借りるといっても、額がそれほど大きくなく手続きも簡単ですので、借金問題として意識するのが遅れて返済が非常に困難になるケースが考えられます。すぐにお金を借りることができて、一時的にお金に困った際には心強いサービスですが、あくまでも借金だということを意識して早めに返済するようにしましょう。
しかし、何らかの事情で返済が困難になってしまった場合には、弁護士にすぐに相談しましょう。借金は放っておけば、どんどん利息が付いてしまい、ますます返済が困難になります。金融業者からの督促などが始まると、普段の生活にも支障をきたすでしょう。そうなる前に、弁護士にお気軽にご相談ください。借金の状況を正確に把握し、早期解決に向けて心強い味方になります。
キャッシングだけでなく、借金問題でお困りのときは、ベリーベスト法律事務所にぜひお気軽にご相談ください。借金問題について、経験豊富な弁護士が丁寧にサポートします。
- この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています