過払い金請求の相談は最初から弁護士を選択したほうがよい理由
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テレビや高崎市近郊の交通機関などで、「過払金」についての広告を見たことはありませんか。過払金とは何だろう? という疑問を抱いている方は、まだまだ多いように思います。
過払金とは、カードローン会社などへ払いすぎていた利息を指します。もしあなたが、過去に消費者金融などから借金をしていたのであれば、払いすぎていた利息分の返還を受けられることがあるのです。
過払金請求の仕組みがわからない、そもそも過払金があるのかどうか知りたい、誰に相談すればいいのかわからないという方も多いようです。今回は、ベリーベスト法律事務所 高崎オフィスの弁護士が、過払金請求について詳しく説明していきます。
1、過払金が発生する仕組み
「過払金」とは、消費者金融などの賃金業者に対し支払いすぎたお金(利息)のことをいいます。お金の貸し借りには必ず金利が発生しますが、この金利は「利息制限法」と呼ばれる法律によって上限が15~20%と決められています。この上限を超えて支払っていたお金(利息)が過払金ということになります。
利息制限法では以下のように上限が規定されています。
- 10万円未満の場合 → 年20%の金利
- 10万円以上100万円未満の場合 → 年18%の金利
- 100万円以上の場合 → 年15%の金利
この上限を超えた利息は無効であり、支払う義務はありません。平成22年に施行された「改正貸金業法」によって出資法の金利上限が29.2%から15~20%に引き下げられたため、利息制限法の範囲を超えた金利を設定した賃金業者は法的に処罰されることになります。
支払いすぎた利息「過払金」は賃金業者に返還を要求することができます。このことを「過払金請求」と言います。過払金請求によって払いすぎたお金が戻ってくるわけですから、過去に消費者金融などから借金をしていた方、現在借金中の方、また多重債務になっている方は検討すべきと言えるでしょう。
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(1)過払金の時効
平成22年に改正貸金業法が施行されて以降、ほとんどの賃金業者が法定どおりの金利を設定するようになりました。ですから、過払金の対象となるのは平成22年以前に賃金業者から借り入れした分ということになります。過払金の時効は最後に返し終わったときから「10年」なので時効となる前になるべく早く請求すべきでしょう。
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(2)注意点
過払金の請求相手が、経営が良好な大手賃金業者の場合は早急に全額返還される可能性が高いですが、経営不振な賃金業者は返還に時間がかかることがあります。対応の悪い会社だと返還をわざと長引かせるケースもあるので注意しましょう。
また、返還される額は交渉によって大きく左右します。早期解決を目指す場合は、100%の返還を目指すことは難しいでしょう。その場合は、訴訟に移行することになりますが、時間と手間、そしてコストもかかることになります。訴訟まで行うことが最善とは限らないため、弁護士とよく相談して決めたほうがよいでしょう。
なお、通常、すでに支払いを終えている方が過払金請求をしても、「信用情報機関が行う返済能力に関する情報」、いわゆるブラックリストには載りません。また、過払金請求の末返還された時点で、借金が完済となる方も、ブラックリストへの掲載は行われないことになります。
しかし、現在進行形で借金をしていて、過払金よりも借入金残高のほうが多い場合は、過払金請求ではなく債務整理という形で借金残高の減額交渉を行うことになります。したがって、ブラックリストに載ってしまうことを知っておきましょう。ブラックリストに掲載されれば、一定期間新たなローンが組めない、カードを使えないなどのデメリットがあります。
2、過払い金請求の対応を依頼するメリット
過払金請求は自分ひとりで行うよりも、弁護士や司法書士といった専門家に依頼したほうが、より有利に、かつスムーズに返還を受けられる可能性が高まります。
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(1)過払金の交渉を一任できる
専門家がいない状態で交渉に臨むことは、非常に大変なことです。まずは適切な資料の準備が欠かせませんし、貸金業者を相手に個人で過払金の請求をするのは精神的に心配な部分もあるでしょう。何とか準備をして挑んだとしても、本来の過払金よりも非常に低い金額を提示されるケースは少なくありません。
その点、専門家に過払金請求の交渉を依頼すれば、あなたに代わって貸金業者と交渉を行います。法律の専門家相手であれば貸金業者側が慎重に対応するため、適切な額の過払金が返還される可能性が高くなります。
弁護士などに依頼した時点から、依頼人は普段どおりの生活を送ることができます。 -
(2)面倒な計算や事務手続きが不要
過払金の計算を個人が正確に計算するのは困難です。また、面倒な事務手続きや、請求内容の決定、裁判になった場合の書類作成や出頭など、個人では難しいあらゆることを専門家が代理で行います。過払金請求における煩雑な処理をすべて任せられるというのは大きなメリットです。
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(3)取り立てが一時的に止まる
弁護士や司法書士などに過払金返済請求を依頼することは、現在も返済中であれば、さらに大きなメリットがあります。
依頼した時点で、貸金業者との交渉の窓口が移るため、たとえ借金を返済中であっても、法的な手続きが終わるまでは債務者本人の元には取り立て請求は来なくなるのです。つまり、あなたへの督促を一時的に止めることができます。弁護士らに依頼したあとは、あなたはご自身の生活を立て直す努力に注力することができます。
さらに、依頼を受けた弁護士らによって交渉がうまくまとまれば、過払金を受けることで借金を完済できるケースもあるでしょう。
3、弁護士と司法書士、どちらに頼むべきか
過払金返還請求の手続きを依頼できる専門家は、主に弁護士か司法書士です。過払金請求の依頼において、それぞれにどのような違いが生じるのかを説明します。
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(1)弁護士と司法書士の基本的な違い
まずは弁護士と司法書士の職業としての違いを見ていきましょう。
弁護士は主に身近で起きるさまざまなトラブルや事件において、法律的な観点からアドバイスを行い、時には裁判の代理人として、また時には業者や企業相手の窓口として本人に代わって交渉を行うことができます。簡単に言えば「法律によって依頼者を守る人」です。もちろん、法的な書類づくりも可能です。
一方、司法書士は各種さまざまな登記を行うことを専門としています。相続や名義変更などにおける不動産登記、株式会社設立における商業登記など多岐にわたる登記業務をこなしています。法律に準じる書類づくりのプロフェッショナルといえるでしょう。 -
(2)140万を超える借金があるときは弁護士へ
過払金返還請求を行うとき、書類作成は欠かせません。しかし、書類作成などの業務は、弁護士も司法書士も対応ができます。しかし、弁護士にはできて司法書士にはできないことがひとつあります。それは、「140万円を超える事件の相談や交渉、訴訟」です。
- ●司法書士:140万円以下の法律相談・交渉・訴訟が可能(ただし認定司法書士のみ)
140万円を超えるの法律相談・交渉・訴訟は不可 - ●弁護士:金額に関係なく法律相談・交渉・訴訟が可能
司法書士は法律上、140万円を超える民事事件の相談や交渉、訴訟を行うことができません。したがって、140万円を超えるになる過払い金返還請求を行う場合、弁護士にしか代理交渉は行えないということです。
もし、司法書士に依頼をしてから、借金の総額が140万を超えるが明確になれば、代理や交渉が不可能となるため、改めて弁護士に依頼をする必要があります。二度手間を避けたいのであれば、最初から弁護士に依頼することをおすすめします。 - ●司法書士:140万円以下の法律相談・交渉・訴訟が可能(ただし認定司法書士のみ)
4、立地? 知名度? 弁護士選びのポイント
過払金請求を弁護士に依頼をする場合、できるだけ信頼できる弁護士を選びたいものです。そこで弁護士選びのポイントをいくつかご紹介します。
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(1)親身になって対応してくれるか
過払金請求の代理を行う弁護士は、依頼者本人と面談してから手続きを行うことが義務付けられています。まずは直接会って相談できますし、遠方の場合は電話でも受け付け可能な法律事務所が多いでしょう。
現在、多くの弁護士事務所では過払金請求における無料相談を行っています。複数の事務所で相談し、対応が丁寧な弁護士、話を親身になって聞いてくれる信頼できそうな弁護士を選ぶようにしましょう。弁護士にもさまざまなタイプがいますから、無料相談を通して「相性がよい弁護士」を探すことが大切です。弁護士事務所のWEBサイトなどで過払い金請求の交渉実績をチェックし、その弁護士が債務整理の経験が豊富かどうかを判断するとともに、明確に料金について回答できる弁護士に依頼することを強くおすすめします。 -
(2)料金体系が明解か
弁護士に過払い金請求の交渉や代理を依頼した場合、費用はどれくらいかかるのか気になるところだと思います。一般的には、実際に取り返すことができた過払金の額を成功報酬とし、このほかに相談料、手数料、着手金、実費が加わるケースが一般的です。
あなたの状況では具体的にどれくらいの費用がかかるのかについては、各事務所に詳細をお知らせいただいたうえで確認をしてみてください。詳細なご相談を受けたあとであっても、明確な回答ができない弁護士への依頼は避けたほうがよいでしょう。
なお、ベリーベスト法律事務所では、ホームページ上でも料金や支払い方法などについて明示しています。ぜひ参考にしてください。 -
(3)連絡が取りやすいか
仕事量の多い弁護士は対応が遅くなることが多くなります。また、忙しい弁護士ほど対応が粗雑、しっかり時間を取ってくれない、日中に相談したくても連絡が取れない、といったことも頻繁に起こります。対応や連絡が遅くなりがちな弁護士の場合、過払い金の問題が解決するまでかなりの時間を要してしまうことがあります。多くの弁護士は多忙ですから、秘書にあたるパラリーガルとの連絡が取れるかどうかは、精神面においても大きな差となるでしょう。
ただし、一般的に過払金の請求を行い、認められ、実際に返還してもらうまでには、スピード重視の簡易的な交渉で決断できれば最速でも半年近く、裁判などとなった場合にはそれ以上の時間がかかります。すぐにお金が必要な場合であっても、過払金をあてにすることはできないことを知っておきましょう。
5、まとめ
過払金請求は自分ひとりで行うのは難しく、たとえ実行しても希望どおりの額が返還されるとは限りません。しかし、弁護士に依頼をすれば、過払い金の計算も、難しい交渉も、面倒な手続きもすべて一任でき、あとはただ待つだけで過払金が返ってくるといってもよいでしょう。
もちろん弁護士費用はかかりますが、個人で過払金請求を行うよりもメリットは大きいと言えます。
過払金請求に関してお困りの方は、まずは無料相談を利用してみましょう。ベリーベスト法律事務所 高崎オフィスでは、無料で借金問題・債務整理に関するお問い合わせを受け付けています。
- この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています
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